ロードスターは1959年型、Aタイプ、コンバーチブルDのレプリカモデルである。
コンバーチブルDのプロフィールをたどると、1952年に誕生した2座アメリカンロードスターに原点を見出すことができる。そして1954年にセンセーショナルなデビューを果たしたスピードスターを経て、1958年後期から1959年までの間に、わずか1330台だけ生産されたのがコンバーチブルDである。
ボディメーカーがドラウツ(Drauz)社であることから、そのイニシャル「D」を冠したこのモデルは、スピードスターと基本的に同じボディ、同じ2座であるがフロントガラスの形やサイドモールで見分けが付けられる。実用的な巻き上げ式のサイドウインドーも備えられ、日常での耐候性が大幅に向上されている。
創作にあたっては、まず従来のレプリカで採用されていたVW社製の中古シャーシの使用を否定。角型のオリジナル・チューブラフレームをベースとしたオリジナルシャーシにより高い剛性と安定性のあるハンドリングを獲得している。さらに、ボディはFRP製とし11回工程で丹念に手仕上げしている。
そのため、オリジナルと同様にドアとボディの間隙が一定になるなど、極めて精巧な造りが実現されている。 |
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SPEC
全長:3912mm
全幅:1669mm
全高:1250mm
ホイルベース:2130mm
最低地上高:158mm
車両重量:1040kg
乗員定員:2名
エンジン:SUBARU製EJ25型
形式:水冷水平対向4気筒SOHC
排気量:2457cc(フルリビルト)
最高出力:165hp/5600rpm
最大トルク:23.0kgm/4400rpm
トランスミッション:前段4段、後段1段(VW製)
サスペンション前:POSCHE914ストラット
サスペンション後:セミトレーリング・アーム+トーションバー
ブレーキ:4輪ディスク
ホイル・タイヤ前:5.5J×15+185/65
ホイル・タイヤ後:7J×15+205/60
燃料タンク容量:57リットル |